「ある日突然、エースが辞めた」本当の理由。評価を捨てた会社が優秀な若手を殺すまでの5段階プロセス

「ある日突然、エースが辞めた」本当の理由。評価を捨てた会社が優秀な若手を殺すまでの5段階プロセス

このような悩みを持っている方向けの記事です

  • 誰より成果を出してるのに、評価が“空気”で決まってる気がする
  • 尻拭いと火消しばかりで、成長の時間が削られている
  • 転職するほどでも…と思いながら、心が冷えてきてる

この記事を読むと解決すること

  • 今のモヤモヤが「わがまま」じゃなく、構造的な危機サインだと腹落ちする
  • 会社側が何を直せば“崩壊手前”から戻せるか、最低限の打ち手が分かる
  • 自分を守るための判断軸(残る/移る/動ける準備)が手に入る

この記事の要約

  • 優秀な若手が辞める会社は、評価の問題じゃなく「報われると思える根拠」が壊れている
  • 引き止めは“会話”や“少しの昇給”では効かない。心理的契約(つまり「頑張れば報われる」の暗黙の約束)が崩れているから
  • 会社を救う前に、自分を救え。沈没船かどうかは、5段階のサインで見抜ける
筆者について

はじめまして。当ブログを運営しているkoueiです。
私は人材業界に約10年間携わり、これまでに 中小企業から上場企業まで1,000名以上の人事担当者や経営者と直接関わりながら、採用支援・求人原稿作成・人材教育に取り組んできました。

営業トークに騙されないための『本音のハック術』を解説します。」

目次

1) まず定義と結論(制度の“最低限”はこれ)

「優秀な若手 辞めていく」を1文で定義するとこうです。

成果を出すほど不合理に巻き込まれ、評価の理由が説明されず、将来像も見えず、黙って離れる現象。

ポイントは「不満を言う人が辞める」じゃないこと。
むしろ逆で、優秀な人ほど言わない。言うコストが高いと知ってるから。

言うエネルギーは、転職活動に回した方が合理的だと気づいてしまう。

この記事でできるようになることは2つです。

・若手側:いま自分の中で起きてる“静かな離反”を言語化し、次の一手を選べる
・経営・マネジメント側:なぜ小手先の対策が効かないのか理解し、最低限の修復プランを作れる

ここで、結論を置きます。

最低限ここだけ外さないでほしい構造は、等級(期待)→評価(行動と成果)→報酬(納得の根拠)の3点セットです。

等級は「あなたに何を期待しているか」
評価は「期待に対して何をやったか・何が出たか」
報酬は「評価に対していくら払うか」

これがつながっていない会社は、優秀な若手の心を殺します。じわじわ、確実に。

2) なぜ必要か(放置すると何が起きるか)

「静かなる離反」が一番こわい

静かな退職(Quiet Quitting)って言葉、最近よく見ますよね。
これは「辞める」じゃなくて、「最低限しかしない」状態のこと。つまり、心が会社から離れてるのに、体だけ残ってるやつ。

で、ここが怖いのは、本人が静かになるほど、周りは気づけないことです。

・不満を言わなくなる
・提案をしなくなる
・改善に乗らなくなる
・ミスを黙って処理して、共有しなくなる

一見、波風立ってない。平和。
でも内側では、信頼が終わってる。

優秀な人ほど、うるさく揉めない。最後まで礼儀正しいまま、消える。
「転職決まりました。お世話になりました」で終わり。これほんまにきつい…

心理的契約が壊れると、戻らない

心理的契約って言うと難しいけど、つまりこれです。

頑張ったら報われるはず、という会社との信頼関係。

給料のような“書面の契約”じゃなくて、空気の契約。
でも、こっちの方が強い。

この契約が壊れる瞬間って、だいたい似ています。

・成果を出しても評価理由が説明されない
・評価が上司の好みや社内政治で決まる
・尻拭いばかりで、自分の時間が搾取される
・ロールモデルがいない(なりたい上司がいない)

こうなると、「昇給したら戻る」は効きづらい。
お金で戻る人もいる。でも、心が戻らない人も多い。
なぜなら“信頼”の破損だから。修理が難しいんです。

放置すると起きる損失は、本人だけじゃない

会社側に起きるのは、だいたいこの連鎖です。

・エースが抜ける
・残った人に負荷が集中する
・火消しと尻拭いが増える
・中間層が疲弊して、次のエースも冷える
・採用しても定着しない(採用費だけ溶ける)

これ、組織崩壊のテンプレです。

3) 手順(ステップで作る:最短ルート)

ここからは実務に落とします。
読むだけで終わらないように、手順でいきます。

ステップ1:まず「5段階プロセス」で、いまどこか特定する

あなたの心、もしくは現場で起きてることが、どの段階か見てください。

  1. 正当性の欠如が見え始める
    成果を出しても、何もしない人との差が説明されない。評価がブラックボックス。
  2. 時間搾取が常態化する
    できる人に仕事が寄る。尻拭い・火消し・教育・調整で埋まる。
  3. 市場価値の停滞を感じる
    社内独自ルールに詳しくなるほど、外で通用しない不安が強くなる。
  4. 未来への絶望(ロールモデル不在)
    上に行っても、なりたい姿がない。むしろ避けたい姿しかない。
  5. 静かな退職〜転職準備
    笑顔で働きつつ、心は引っ越し済み。もう説得は届きにくい。

若手側は、ここで一回立ち止まってほしい。
「辞めたい」は感情じゃなくて、防衛反応の可能性が高いです。

会社側は、ここを認識してほしい。
5段階目に入ってからの“引き止め”は、基本負け戦です。
止めるなら、2〜3段階目で手を打たないと間に合わない。

ステップ2:評価制度を「A4一枚」に落とす(増やしすぎて止まるのを防ぐ)

制度が形骸化する理由の7割はこれです。

項目を盛りすぎて、運用できなくなる。

まずはA4一枚でいい。むしろA4一枚が強い。
残すのは最低限、次の3つだけ。

・等級:いま期待してる役割(例:自走/後輩育成/売上責任 など)
・評価:行動と成果(できれば両方)
・報酬:評価がどう給与・賞与・昇格につながるかのルール

削り方のコツ(A4一枚に絞る)はこれです。

  1. “今期いちばん大事なこと”以外を捨てる
  2. 数字で測れないなら「行動」に寄せる
  3. 迷ったら「それ、説明できる?」で決める

説明できない評価は、優秀な人ほど傷つきます。
「なんとなく」って言われた瞬間に、信頼が死ぬから。

ステップ3:評価項目は「行動」と「成果」に分ける

評価制度への不満って、結局ここに集まります。

何をしたら評価されるのか分からない。

だから分けます。

・行動:再現できる努力(例:提案件数、改善提案、顧客訪問、教育対応)
・成果:結果(例:売上、受注、粗利、クレーム率、納期遵守)

成果だけで評価すると、運の要素が入って荒れます。
行動だけで評価すると、「頑張ってる感」だけが残って荒れます。

両方を、少数で持つ。これが現実的に回る。

ステップ4:運用フローを固定する(ルールがないと揉める)

評価は、紙より運用です。
運用が止まると、制度はただの作文になります。

最低限の運用ルールはこれでOKです。

・事前共有:評価項目と基準を先に渡す
・終了後10分:面談直後にメモを書く(翌日になると嘘になる)
・保管場所は1つ:散らばると「言った言わない」が増える
・1か月/3か月で答え合わせ:項目や配点のズレを直す

ここで、最短で作るための作業一覧をテーブルにします。

作業担当所要時間アウトプット
現場の期待役割を整理(等級の言語化)上長+本人30分等級の期待文章(3〜5行)
評価項目を決める(行動2〜3、成果1〜2)上長30分A4一枚の評価シート
評価基準を決める(良い/普通/悪いの定義)上長+管理職45分採点基準メモ
運用ルールを決める(いつ/どこで/どう残す)管理職15分運用ルール1枚
1か月/3か月で見直す上長+本人各15分改訂メモ

ガチの制度構築みたいに見えるけど、これで十分戦えます。
完璧じゃなくていい。回ることが正義。

補足として、評価の“シート化”の考え方は、面接評価シートの記事が近いです(評価をA4一枚に落とす、という点が同じなので)。必要ならこちらもどうぞ。

4) よくある間違い・注意点(現場で止まる理由)

教科書ではこう/現場ではこう

教科書:評価項目は網羅的に、詳細に
現場:多すぎて誰も書かない

教科書:面談はしっかり60分
現場:忙しくて飛ぶ、準備できず空中戦

教科書:評価者研修をやる
現場:やらないなら、せめてルールだけ固定しないと地獄

ほんで、現場で一番多いのがこれ。

評価者が“気分”で点をつける

悪意があるというより、基準がないからそうなる。
だから、基準を少しでも言語化するのが大事です。

評価制度不満の「前兆」は、怒りじゃなく無関心

前兆って、派手な炎上じゃないです。
むしろ静か。

・会議で黙る
・提案しない
・改善に乗らない
・雑談が減る
・上司に期待してない目をする

これが出てきたら、4段階目(未来への絶望)に近い可能性が高い。

複数評価者で割れたときの集計ルール(ここは絶対に決める)

評価が割れたとき、ルールがない会社は崩れます。
声が大きい人が勝つから。

最低限、次のどれかを先に決めてください。

  1. 平均を取る(ただし危険もある
    良い点:計算が簡単
    危険:極端な低評価が埋もれる。人間関係の好き嫌いが混ざると事故る
  2. 足切りルール(重大項目は最低点を採用)
    例:「コンプラ」「協働」「顧客クレーム」など、ここが低いなら昇格なし
    良い点:組織を守れる
    注意:足切り項目は増やしすぎない。1〜2個まで
  3. 根拠メモ優先(点数より理由を優先する)
    点数が割れたら「根拠が具体的な方」を採用する
    良い点:説明責任が強くなる
    注意:メモ文化がないと機能しない。だから“面談直後10分メモ”が効く
  4. 最終決裁者ルール(最後は一人が責任を持つ)
    良い点:揉めても決まる
    注意:独裁に見えないよう、決裁者は「根拠を文章で残す」

おすすめは、2(足切り)+3(根拠メモ)です。
平均だけは、楽だけど後で揉めがち。ここ、落とし穴です。

5) 効率化の提案(続く仕組み)

制度は、続かなきゃ意味がない。
続けるためのコツは、「上司の頑張り」じゃなく「仕組み」です。

手作業でも回る最低限の運用ルール

・評価基準は面談の1週間前に共有(サプライズ禁止)
・面談は30分でいい(長いほど準備が重くなる)
・面談直後に10分メモ(後回し禁止)
・保管は一箇所(Googleドライブでも紙でもいい、散らすな)
・月1回5分の対話を挟む(爆発前に拾う)

最後の「月1回5分」は、軽く見えるけど効きます。
ガッツリ面談より、短い接触の積み上げの方が信頼が戻りやすい。
型が欲しい人は、月5分1on1のやり方を別記事にまとめてます。

入社1か月/3か月の答え合わせで改善する(PDCA)

評価制度は一発で当たりません。
当たらないのが普通。

だから、答え合わせを最初から予定に入れます。

・1か月:評価項目が現実に合ってるか(難しすぎないか)
・3か月:配点が妥当か(頑張ってる人が報われてるか)

ここでのコツは「項目を増やさないで直す」こと。
増やすと死にます。入れ替える、削る、表現を変える、で直す。

外注/ツールは必要な人だけに(押し売りはしない)

50人未満なら、まずは手作業で回ります。
ツールを入れるのは、次のどれかに当てはまるときでOKです。

・評価者が多く、集計が大変
・異動や職種が多く、等級設計が複雑
・過去データを分析して賃金テーブルまで作りたい

必要になったら、その時に選べばいい。
今やるべきは、A4一枚で回すこと。ここです。

ちなみに入口のミスマッチが強い会社は、評価制度だけ直しても焼け石に水になることがあります。
採用段階の「仕事内容のズレ」を潰すと、定着が早く改善します。

6) よくある質問(FAQ)

優秀な若手が辞める会社って、何が一番ズレてる?

評価の点数そのものより、「なぜその評価なのか」が説明できないことです。説明できない評価は、信頼を壊します。

評価制度に不満が出る前兆って、具体的に何?

怒りより無関心です。提案が消える、会議で黙る、改善に乗らない、雑談が減る。このへんが出たら黄色信号です。

静かな退職(Quiet Quitting)と、ただのサボりの違いは?

サボりは最初からやる気が薄いことが多いですが、静かな退職は「期待してたのに、期待を手放した」状態です。過去に頑張っていた人ほど起きやすいです。

「仕事できる人から辞める」心理って、結局なに?

我慢の限界というより、合理性です。声を上げて変えるより、外に出た方が早いと判断してしまう。特に転職市場で強い人ほどそうなります。

いまの会社に残るべきか、転職すべきかの判断軸は?

5段階のどこにいるかで見てください。2〜3段階で、会社が“説明できる評価”に直す気配があるなら残る価値はあります。4〜5段階で、話しても変わらないなら、自分の逃げ道づくりを優先してOKです。

評価者が複数いて割れたら、どう集計するのが安全?

おすすめは足切り(重大項目)+根拠メモ優先です。平均だけは楽ですが、後で揉めやすいので注意です。

制度を作っても運用が止まる原因は?どう防ぐ?

項目を盛りすぎる、面談を長くしすぎる、記録を残さない、保管が散らばる。この4つが多いです。A4一枚、面談30分、直後10分メモ、保管1つ。この最低限で止まりにくくなります。

まとめ(要点3つ)

・優秀な若手が辞めるのは、わがままじゃなく「信頼が壊れたサイン」
・等級→評価→報酬のつながりを、A4一枚でいいから作ると崩壊を止められる
・会社を救う前に、自分を救え。段階が進んでいるなら、逃げ道づくりは正当防衛

最後に、経営者の方へだけ一言。

優秀な若手が辞めるときって、だいたい“揉めて辞める”じゃないんです。
静かに、礼儀正しく、何も言わずに出ていく。だから気づいた時には、もう遅い。

もし今あなたの会社で、

・評価の理由を言語化できていない(説明が人によってブレる)
・できる人に火消しが集まり、育成や改善の時間が削れている
・「辞めそうな空気」があるのに、誰も本音を言わない

このどれかが当てはまるなら、制度を立派にする前に「回る最低限」に落とすだけで止血できる可能性があります。

私はココナラで、等級→評価→報酬をA4一枚にまとめ直す“崩壊前の点検”を手伝っています。
押し売りはしません。今の状況を聞いたうえで「それは自社で直せます」「ここだけ外注した方が早い」を正直に整理します。

最後までご覧いただきありがとうございました。
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